うみさまより。

考えたこととか、感じたこととかを残したい。 技術ブログ:http://qiita.com/umisama

「第一旭」は京都ラーメンであるか、神戸ラーメンであるか

僕は兵庫県姫路市に生を受け、神戸市の学校で学生時代を過ごした。
大して郷土愛が強い訳では無いと自覚してはいるものの、姫路~とか神戸~みたいなご当地モノにはどうしても愛着が湧いてしまうものである。

今日の昼飯

僕の学生時代より友人達には、盆や正月など機会をみては神戸・三宮に集結し、飲酒を嗜む習性がある。
ここ数年はコロナという外的要因によって開催がなされていなかったが、2023年8月、ついにそれは復活した。 大変に良い時間であり、久々に未婚・33歳・クソ理系オタク男子という同族5名と触れ合った結果、僕は安らかに眠ることに成功した。

問題は翌日(つまり今日)の昼飯である。
昨夜は学生時代から通っている1杯250円で呑めるバー"moon walk"(250円でも値上げした、学生時代は190円くらいだった気がする)でシメに呑んだため、炭水化物の接種が控えめで、朝から腹ペコなのである。

今ならラーメン2杯は食える。しかも、今日は昼過ぎから京都に向かう必要がある。
そうか、ならば今しかない。神戸の「第一旭」と、京都の「第一旭」の2つを食べ比べるのは、今しかなのだ。(そうはならんやろ)

学生時代からの大いなる謎

僕は昔からラーメンが好きだが、学生となり神戸に足を運ぶようになってからは「神戸ラーメン」というジャンルにもよく親しんだ。
よく食べに行っていたのは板宿の「もっこす」と、三宮の「第一旭」である。個人的な味の好みとしては「もっこす」が5厘ほど上なのだけれど、どうやらこの神戸ラーメンというジャンルを作り上げたのは「第一旭」らしいということは能書きで知っており、リスペクトしている。

しかしワリと大人になってから、京都にも「第一旭」が存在しており、しかも「京都ラーメン」の老舗だという知識を得た。
どういうことだ。第一旭神戸ラーメンのパイオニアではなかったのか。

wikipediaなどで見ると"暖簾分け"という事になっているのだけれど、そもそも「神戸ラーメン」「京都ラーメン」と別の地名を売り文句に商売をしているわけで、なんだか納得感がない。

しっかし関西資本の飲食店は地域名つけて分裂するの好きすぎやん?餃子も「(京都)王将」と「大阪王将」とがあるやんけ?なんなんけこれ?

神戸ラーメン第一旭

12時10分頃、私の身柄は三宮駅近くの「神戸ラーメン第一旭 三宮本店」にあった。
せっかく食べ比べるなら、神戸も京都も「本店」で食べたいところ。しかし、神戸の第一旭には「三宮本店」「元町本店」「神戸本店」と本店と名がつく店が3つもあるらしい。本店という言葉の意味について今一度、考えていただきたい。とりあえずWebサイトの一番上に書いてある三宮本店を「本店」とすることにした。

ぶっちゃけ「第一旭」という店名よりも「神戸ラーメン」という名前が目立っている。

1944年から味を守っているらしいが、暖簾元の第一旭のWebサイトによると創業昭和22年、つまり1947年らしく歴史が捻れている感じがする。まぁ何か理由がありそう。

「Aラーメン」と「ミニ丼」(神戸っ子丼のミニサイズ版らしい。チャーシュー、ネギ、生卵の具材にカエシがかかっている)のセットを頼んでしまった。デブまっしぐらセット。腹ペコだった。

ラーメンはわりとあっさり目のとんこつ醤油ラーメンで、安心できる落ち着いた味。具材はネギ・もやし・メンマでチャーシューは乗っていない。丼の方にたっぷりチャーシューが乗っているので、この注文ならむしろラーメンにはチャーシュー無くても良いまであるな? 提供時点で上から結構な量のコショウがかかっているのが珍しい気がした。あっさりめで落ち着いた味のスープにコショウが映えて、やはりなかなか美味しい。
家の近所にあったら、結構な頻度で通っても飽きないだろうなという感じのいい味だった。
しかもこの内容でセットで940円。ヤバくない?丼のお肉もたっぷり、これで1000円切ってくれるのは素晴らしいよ。

京都ラーメン「第一旭

14時20分頃、私の身柄は京都駅近くの「京都たかばし 本家 第一旭」にあった。気温37度、長い行列にネックファンの電池切れなどトラブルが重なって一旦諦めて夕方に出直すことに。
その後17時30分頃、私の身柄は改めて京都駅近くの以下略。

夕方に並び直しても信じられないくらいの人が居た。40分くらい並んだらしい。
僕は基本的に行列に並んで飯を食うことをヨシとしていないが、今日は食べ比べという崇高な目的を達成するため頑張ることにした。

「ラーメン」と「ライス(小)」を頼んだ。ラーメンが先に来た。後ろの行列も長いしライス待って写真取るのも悪いなぁ、と思ってラーメンのみの写真。
神戸は卓上調味料と一緒にたくあんがあったが、京都はライスと一緒にたくあんが出てくる。たくあんは神戸は太く長い角材みたいな形、京都はふつうの半月型だった。

ラーメンは「あっさり系」に分類して良いのか?と疑問に思うほどラードのコクが強い。それに負けじと、醤油のキレもグッと強さを感じた。見た目のシンプルさをいい意味で裏切る強い味わいで、一口目のインパクトがとにかく凄かった。
神戸とは、同じ系統だけど明らかに違うラーメンという感じ。

具材はチャーシュー、ネギ、もやし。ネギがめちゃくちゃ美味かったのと、食べごたえのあるチャーシューもたっぷりで嬉しくなる。
ちょっとしつこいので毎日たべるのは辛いかもしれないが、時々ムショーに食べたくなる感じの味だった。
お値段はラーメン850円、ライス(小)が150円で1000円。一番普通の「ラーメン」を選択してもこの量のお肉が入ってて850円はなかなか満足感が高い。ライスとスープの相性も抜群なので、これで1000円なら納得ですね。良い。

その他

京都に向かう新快速で調べたところ、「尾張ラーメン 第一旭」という店もあるらしい。(同じく暖簾分けらしい)
第一旭の暖簾には、「その当地の名前をつける」というマーケティングまで含めてパッケージされているらしい。なるほどな。

まとめ

どっちも美味しかったし、目的意識を持って食事をする遊びは楽しかった。
第一旭」は神戸ラーメンか京都ラーメンか結論できなかったが、当地の名前をつけるというマーケティング手法まで含めて「第一旭」なんだろうという不思議な納得感を得ることはできた。まぁ美味けりゃなんでも良いか。

しかし、1日に2食をラーメンにするのは30代限界独身男性がやって良い遊びではない感じがする。
明日からは健康的に過ごしたいなと思いました!
# 一人ホテルで缶チューハイを飲みながら、健康について考える矛盾を抱えながら。